消費税の増税論議

昨日に日本のGDP数値が発表され、年率換算で2.6%となり事前予想よりは悪いが、着実に景気回復のシナリオを描き出しているのが確認された。

しかし、まだデフレ脱却できない日本の状況を鑑みて増税の先送り論もあるし、今やらなくていつやるんだ、ともある。
どちらが多数意見ということも無く、意見としてはどちらもほぼ拮抗していると言って良いと思う。

私は経済の専門家でないので、どうすれば良いかは判断できないが、消費税増税の賛否を聞いていると、明らかに増税先送りの意見が正しいと思う。
先送り論者は決して反対論者ではなく、一言で言うとまだ早い、と言うことだ。

反して、増税論者の言うことを聞いてみると、増税は世界に対する公約であるから先送りすることは世界を裏切ることになり、日本の信用が地に落ちると言う。
また、財政再建が遠のき、国債が売られ、金融不安を招く、と説明する。

そうだろうか?
これは間違った意見であり、まるで説得力は無い!

まず、増税は世界に対しての公約ではない。
経済データをみて来年4月に増税するかどうか、判断すると言ったのである。
無条件に増税など一切言ってない。
言ってないことを実行しなくても、信用が落ちることは無い。

そして、過去のデータによると消費税増税後には税収は落ちるので、逆に財政再建はますます遠のくのである。
むしろ、増税のほうが信用が落ちる可能性が高い。

その景気の落ち込みをどうやって防ぐのか、何の案もない。
そもそも、税収の落ちる行為をなぜ採用するのかの説明が全く無い。

本日の新聞に消費税増税派の慶応大学財政学教授の土居丈朗氏が意見を寄せていた。
その中で増税によって景気が冷え込み、消費が減るのは避けなければならない。負担が重くなる低所得者への対策などが必要だ。」と言っている。
その対策ができたのだろうか、どんな政策があるのか、何も書かれてない。
まるで他人事であり、対策も無いまま増税に踏み切るのは暴挙であり、全くの無責任な意見としか思えない。

増税によって税収が落ちるのをどうカバーするのか、何も意見を言わずして増税賛成は無責任のそしりは避けられないだろう。
この教授は意見を言う資格は無い!

私個人的には、増税先送りによって先行き景気回復期待が一気に膨らみ、株高につながると見ている。
来年の4月に増税を実行することを決めれば、日経平均はすでに5月の高値で今年の高値となり、年後半から来年にかけて、大暴落をしていくことになると思う。