麻生副総理の「ナチス」発言について

ここ数日において麻生氏へのバッシングが厳しい。

それもそのはずでよりによって憲法論議で「ナチス政権」を引き合いに出したのは、あまりにも思慮に欠ける発言である。
非常に簡略だが、意味合いとしてこんな発言であった。
「ある日気づいたらワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていた。あの手口に学んだらどうかね」

会場の雰囲気とか、話の前後をじっくりと聞かないとわからないが、いずれにしても、「口は災いの元」とか「覆水盆に返らず」とか言って、もう取り返しのつかないことである。

しかし、詳しい内容を読むと、非難されるような内容ではない。
「あの手口に学んだらどうか」と言う部分が悪い意味合いに取られていて、ナチス政権の悪巧みに習って、政権としてドサグサに紛れて政府の都合の良いように改憲してしまえ!とも取れる。

実際にはそういう意味で言ってるのではなく、まったく逆で、静かにじっくりと考えて熟考しよう、と言うことだと思う。
民主主義に基づいた選挙でも暴力政権が生まれるので、選挙民が人任せでなく、じっくりと考えて行動しよう、と言う意味が本来だと思う。

それはそうなんだが、政治家たるもの二通りの意味に、さらにまったくの逆に取られるような発言は慎まなくてはなくてはならない。

ま、役職を降りたり、ましてや辞職と言うほどのことはないだろうと思います。
程度の低いマスコミが面白おかしく事を荒立てたり、野党が突っ込みどころとして騒いだりと、しばらくはいろいろあるだろうが、ほとぼりが冷めるのを待つのが良かろう。